大目標:「スマートライフ実現のためのモバイル機器・ICT機器活用法の開発」
生活に浸透しているモバイル機器・ICT機器を用いることで、SDGsの達成を目指し、社会が抱える諸課題を解決する技術の開発や影響を評価する。
認知システム工学・ヒューマンファクター・レジリエンス工学を基盤として、人間が複雑な状況の中でどのように情報を理解し、判断し、行動するかを明らかにすること。特に、人間とシステムの相互作用を分析し、作業領域の構造や認知的要求を踏まえたインタフェース設計・支援システム設計に取り組んでいる。
認知特性に基づいたICT支援技術による安全・快適なスマートライフの構築
認知特性モデルとリアルモニタリングを活用した、ユーザの不安を軽減し、快適さを高める個人特化型ガイダンスの実現を目指します。
システムの仕組みを可視化することで、トラブルに柔軟に対処できる知識を効率的に得られる教材設計法の開発を目指します。
学習ログ解析や行動モデル化により、学習者個人の学習スタイル・スキルに適した学習法と選定法を開発することで、ブレンド型学習支援法の実現を目指します。
知識の獲得支援と効果的な学習法を研究します。
情報科学類
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リスク・レジリエンス工学学位プログラム
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ナビ・サービスは、効率中心から、経路選択に重要とされる嗜好・感情・安心感を考慮し、移動を「より豊かで質の高い体験」へと変えるアフェクティブ・ナビ(affective navigation)へ進化しています。これまで、高齢者のQOL向上を目指し、身体的困難さ、安心感、危機感、嗜好を表現した経路要因コストデータを組み込んだ経路探索法を開発してきました。人混みや騒音などの阻害要因が高齢者の外出意欲を低下させることは公的に指摘されており、心理的バリアの克服は喫緊の課題です。その中で手法の有効性を確認できた一方、個人差が大きく、全ユーザに共通したコストデータの利用では、ユーザに高い満足度が得られないとの知見も得ています。この解決に向け、個人の嗜好・感情を推定・活用することでコストデータを適応化する個人特化型ナビ(personalized navigation)に取り組んでいます。このため、歩行履歴や歩行中の心拍数などの生体情報に基づいてユーザの経路要因評価値を推定する機構の開発を進めています。
インターネット利用時のトラブル対処を対象として、効率的かつ実践的な知識獲得を支援する学習法を開発しています。Goal-Based Scenario(GBS)理論に基づき、学習者がトラブルを疑似体験しながら、現実的文脈の中で自然に知識・スキルを獲得できる学習環境を構築しています。さらに、機械システムの抽象階層モデルを用いた階層的学習法を導入し、単なる「対処ルール」の暗記ではなく、仕組み理解に基づいて未知のトラブルにも対応可能なレジリエンス能力の形成を目指しています。高齢者向けUI設計を取り入れた教材を実装し、既存教材との比較実験を通じて、その有効性を実証しています。
マルチロボットシステムとは、複数のロボットが相互に連携・協調し、目標を達成するシステムです。この操作には、全体の状態を把握・評価し、適切な指示を適時に各ロボットへ行う必要があります。複雑かつ大量の情報を短時間で処理しなければなりませんが、人には限界があるため、何らかの失敗(ヒューマンエラー)が起きえます。
そこで、生態学的インタフェース(Ecological Interface Design: EID)の概念を採用したインタフェースを提案しています。EIDは、対象システムとの相互作用を、人にとって自然な形で行えることを目的としたヒューマンインタフェースの考え方です。
オペレータが頭の中で考えていた状態理解の内容をモデル化し、システムの機能の状態を表示するインタフェースを作成。これにより、オペレータは直感的に状態を理解できるようになると期待できます。
近年、携帯電話は様々な機能を搭載し、生活の必需品となっています。しかし機能が複雑化することで、利用者が機能の仕組みを理解することが難しくなっています。
このような複雑化した携帯電話システムに対し、適切な知識(メンタルモデル)を獲得させ、機能の有効活用と利用に伴うリスクの回避を行えるような学習支援法を提案しています。
誰にでもわかりやすい教示形態を目指し、生態学的インタフェース(EID)の考え方を応用した直感的な理解を可能とする表現で内容の整理を行います。
多様な学習法を状況に応じて統合するブレンド型学習環境の実現に向け、モバイル機器・ICTを活用した教育支援技術を研究しています。特に、スマートフォンやタブレットを活用した学習アプリケーション、AR(拡張現実)を利用した体験型学習環境の開発を行っています。例えば、高校化学教育を対象としたハンドヘルド型AR化学実験システムでは、仮想定量実験環境を構築し、従来のテキスト学習と比較して高い学習効果を確認しました。本研究は、実験コストや安全性の問題を克服しつつ、主体的・試行錯誤型学習を実現する新たな教育基盤として期待されています。
スマートフォン利用時のプライバシー保護と利便性向上を両立するため、ユーザごとに必要な支援情報を適応的に提示する情報提供手法を研究しています。特に、アプリによる個人情報アクセス許可の判断支援を対象とし、ユーザ属性や利用状況から「そのユーザにとって本当に必要な説明情報」を推定する知的支援機構を開発しています。入力特徴量や機械学習モデルの構成を体系的に検討することで、高精度かつ個人適応的な支援情報推定を実現しており、ユーザ中心型モバイルセキュリティ支援への応用が期待されています。
携帯電話のGPS機能が標準となり、現在地情報を利用した歩行者ナビゲーションサービスが提供されています。しかしGPSには10m前後の測位誤差があり、現在地が定まるまでタイムラグが生じます。地下街や高層ビル間、地下街などでは、衛星電波が遮られ、測位精度がさらに低くなります。
このような状況下では、ナビ利用者が「現在地がわからない」「どちらを向いているかわからない」という不安に陥ることが想定されます。
本研究では、ランドマーク(店舗などの目印)の"見つけやすさ"を定量的に評価し、見つけやすいランドマーク地点を経由する経路探索を行うことで、歩行者の不安を軽減することを目指しています。
カーナビゲーション画面への注視による前方不注意が原因となる交通事故の発生は年々増加しています。このような危険を低減するための1つの手法として、情報提示方法を改善し、運転者の画面への注視時間を短縮することが考えられます。
現在、カーナビゲーションには2次元地図と3次元地図が採用されていますが、運転者が画面を見る状況や目的、その際の注視時間等はまだ詳細には明らかにされていません。
本研究では、ランドマークを活かし、見落としやすい交差点において、交差点の入口がそれであるという視覚的な解釈方法を提案しています。
ITS(Intelligent Transport System)の普及に伴い、運転中のドライバに多くの情報がもたらされることとなりました。しかし、便利になった反面、多すぎる情報はドライバの混乱を招く可能性があると懸念されています。
カーナビやETC車載器などの異なる車載器から同時に音響情報が提示されることで、重要な情報を聞き逃してしまうことがあります。
これを防ぐため、複数の異なる車載器から発される情報を1つのITS車載器で統合的に管理し、ドライバに対して適切に情報提示する手法が必要です。本研究では、人間が同時に複数を聴き取れる音響特性を活用し、認知的な世界を考慮した情報提示法を考えています。
歩行者の経路探索を補助するツールとして、歩行者ナビゲーションサービスが普及しています。しかしGPSの測位誤差や処理の遅れにより、地図上に表示される現在位置と実際の場所とにずれが生じる場合や、地図上に表示されたランドマークが実空間内で同定できない場合などで、利用者が不安を感じると報告されています。
携帯電話は画面の表示領域が狭く、表示情報量が少ないため、地図に表示するランドマークを選択しなければなりません。現在、表示ランドマークの選択は主観に頼っており、実際には歩行者にとって見つけやすいランドマークではない可能性があります。
本研究では、歩行者が見つけやすいランドマークを優先的に選択し表示することで、現在位置の同定を容易にし、利用者の不安を軽減することを目指しています。
駅の接続だけで構成される路線図は、表示領域などの物理的制約や、簡略化のため大きな変形が施されています。このようなデフォルメ路線図は、駅と路線の繋がりという位相関係を主に表現しており、それ以外の情報は省略されています。
しかし、方位という座標系は地図を用いた探索行動において非常に重要なものであり、これは路線図においても同じことが言えると考えます。
本研究では、駅の検索性の向上を図るため、方位を維持した路線図の生成手法を提案。方位を維持するために施す手法が、利用者にどのような影響を与えるかを確かめます。
研究室の基本情報と活動内容のご紹介。
筑波大学システム情報系・リスクレジリエンス工学学位プログラムに所属する研究室メンバー。
関連する大学・学類・大学院・図書館へのリンク集。
所在地・連絡先のご案内。
来年度、研究室に配属される学類生のための研究室説明会を行います。ぜひご参加ください。
開催場所:総合研究棟 B0814
「認知特性に基づいたICT支援技術による安全・快適なスマートライフの構築」
私たちの研究は、デジタル技術やIoTを駆使して、便利・安全・快適で持続可能なライフスタイルを実現することを目指しています。特に、人間の認知や感覚に注目し、センサやモバイル機器を活用して「人に寄り添うICT」を開発していきます。
ウェアラブルセンサやスマートフォンから心拍・歩行速度・位置情報等のデータを取得し、機械学習等によりユーザの経路要因への主観評価を推定し、個人適応的な経路探索モデルを構築する。これにより、高齢者の快適な外出支援や災害時の安全な避難誘導を実現する。
システムの仕組みを可視化し、インタラクティブ教材を用いることで直感的に理解させ、利用者が不慣れな状況でも的確に対応できる力を育成する。
学習ログ解析やAIによる行動モデル化などの情報処理技術を用いて、モバイル端末を活用したブレンド型学習を支援し、学習者に最適化された学習方法を実現する。
詳細は 研究内容セクション をご覧ください。
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